韓国映画「冬のソナタ」をきっかけに起こった韓流ブーム。
最近では、「パラサイト」やドラマ「愛の不時着」、BTSなど韓流エンタメが世界を席巻しています。
実は、こうした韓国映画の人気の理由は日本の10年先を進んだビジネスモデルが理由と言われています。
なぜなら、コンテンツを配信する場所がテレビやDVDが主流の日本とは違い、韓国映画は早くからインターネットで配信されるストリーミングサービスに移行していたことが理由でした。
この記事では、どのようにして韓国映画が世界的映画の賞アカデミー賞を受賞するまでの人気を手にいれることができたのかをご紹介していこうと思います。
記事を読み終えると、日本のテレビが低視聴率に苦しんできたこの10年に韓国映画がどのように成長してきたのかがわかります。
韓国映画 人気の理由
韓国映画の人気の理由は、早い段階からインターネットを使ったデジタル配信が挙げられます。
韓国のドラマ制作会社スタジオドラゴンがすごい
韓国ドラマで人気の「愛の不時着」
制作したのはスタジオドラゴンという韓国のドラマ制作会社です。
『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』、『ミスター・サンシャイン』など人気ドラマを手掛けていて韓国の大手企業「CJグループ」のドラマ部門から独立してできた会社です。
ドラマ制作には膨大な資金が必要とされていているため、日本でのドラマ制作は企業スポンサーから資金を集めるテレビ局が主導をとります。
そのため、制作したテレビ局での放送といった限られた枠での配信にぎられてしまいます。
しかし、スタジオドラゴンは独自のスポンサーを持っているためドラマの制作から流通、販売まで自由に手掛けることができるのでテレビ局や企業スポンサーに主導権を握られずに世界中に配信することができたのです。
好まれないジャンルからの逆転
韓流ドラマの王道と言われるラブコメは日本や中国でも人気のジャンルですが韓国では今やあまり好まれないジャンルのラブコメだったそう。
「愛の不時着」は北朝鮮軍のエリート将校と韓国の財閥令嬢の愛の行方を描いたラブコメ
しかし、SNSやネットの露出を踏まえてコンテンツの影響力を測る指標では放送から放送終了までドラマ部門1位をキープするほどの人気で好まれないジャンルからの逆転でした。
理由は、実際に起こり得る愛の障害物だった時代背景のリアルな描写、主演俳優陣の魅力などが挙げられます。
動画配信サービスで世界190ヶ国に同時配信
「愛の不時着」を手掛けたスタジオドラゴンは2019年にテレビドラマで放送をスタート。
そしてテレビ放送と同時に動画配信サービスでも配信をスタートさせ世界190ヶ国へ配信をおこないました。
結果、世界的な人気韓国ドラマとなりました。
そのため、日本のように企業スポンサーだよりのテレビ局制作のドラマはその局でしか見られないという孤立した環境では「愛の不時着」のような大ヒット作品をつくることはできません。
韓国映画にとどまらない
韓国では早い段階からのデジタル配信を中心としたビジネスモデルが主流となり
韓国映画だけにはとどまりません。
世界をねらうK-POP
こうしたストリーミングサービスを早くから取り入れた韓国は音楽でも世界を狙っいます。
SpotifyやApple Musicなど様々な音楽配信サービスを通じて全世界に音楽を配信。
アメリカで最も権威ある音楽チャートのビルボード
K-POPアイドルグループのBTSがビルボードHOT100シングルチャートで1位を獲得したニュースは皆さんご存知だと思います。

アジア系の歌手が1位を獲得したのは57年ぶりの快挙というのは驚きですね。
世界をねらうK-POP②
韓国大手のネット企業、日本ではLINEでおなじみの「NAVER」ネイバー株式会社。
K-POPが世界をねらうプラットフォーム「V LIVE」を立ち上げK-POPを世界に売り込むことをねらっています。
たとえば、「V LIVE」立ち上げ時から韓国の大手芸能事務所と提携し音楽やライブの他にアーティストのオフショット動画やK-POPアイドルの特番やドラマが見れる。
アプリをインストールされしていれば、基本的には無料で使用できる。
日本のアイドルグループにはない、まさに世界をねらうK-POPだといえますね。
韓国映画 成功の要因には熱狂的なファンの存在
韓国映画の成功の要因にはこういった動画配信サービスの他にも韓国映画をこよなく愛す熱狂的なファンの存在があってこそです。
世界的な人気作品を生むうえで必要なクオリティを上げていくためにファンの声を大切にしていたことも成功の要因です。
熱狂的なファンの存在
韓国映画「パラサイト」がアカデミー賞を受賞した際、配給会社のCJグループ副会長イ・ミョンギ氏がアカデミー受賞のためにおこなった努力がすごかったなど注目を集めるなか
イ・ミョンギ副会長が韓国映画ファンに向けた言葉も話題になりました、内容は厳しいコメントを寄せる韓国の映画ファンたちに感謝を捧げたことです。
韓国のファンコミュニティは「物言うファン」として知られ、「こればおかしい」と思えば積極的に声を上げ批判することも厭わない熱狂的なファン
そんなファンを大切に耳を傾ける姿勢にも大ヒットの要因はあったのだと思います。
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